3分30秒で読めます! 先週の運営支援ブログ・短縮版(10月6日~10月12日)

 あい和学童クラブ運営法人はブログで、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2024年10月6日から10月12日に掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(放課後児童健全育成事業を行っている施設)と同じです。

・児童クラブ向けにICTのシステムを販売、開発する企業には、単に効率的な情報提供とデータ処理だけではなく、そういった、いわゆる人間くさい部分(これを「アナログ」というには抵抗がありますが)も、何かしら上手に反映できるちょっとした仕様を盛り込んでいただきたいと期待します。逆に申せば、その部分が充実したシステムであれば、より放課後児童クラブの現場で歓迎されるわけですし、導入する事業者あるいは既存のシステムから乗り換える事業者がぐんと増えるでしょう。(10月7日掲載)

・自分たちの組織の形態を守ることにこだわり、そのために現状を変えることなく、結果として利益至上主義の企業運営の児童クラブを大幅に増やしてしまった業界団体の大失態に私は本当に落胆しています。自らの地位と権益(そんなたいしたものでもあるまいに)を守り続けること、「自分たちこそ正しい」と盲信した結果が、いまや株式会社運営クラブが毎年増加している現状です。私に言わせれば、旧日本軍と何ら変わらない。自分たちが正しいと固執した結果、滅亡した組織とまったく同じ。まあ、どこかの政党にも似たようなものがありますがね。己の組織を守ろうとして、組織が属する世界全体が滅びつつあるのは、なんと皮肉なことでしょう。(10月8日掲載)

・放課後児童クラブの世界で聞きたくない言葉を選びました。まず「子どものため」。これは、諸刃の剣です。とりわけ組織の上層部、管理職、まして役員や代表者が部下、従業員等に使うと、子どものためにサビ残を強要するとんでもない誤解を招くことが往々にあるので、慎重に使いましょう。それだけ「こどものため」という言葉は、児童クラブの世界において絶対的な権威を帯びた特別な語句だと私は意識しています。(10月9日掲載)

・衆議院選挙が行われます。私が候補者に訴えたいことを紹介します。
「全国の放課後児童クラブの質の平準化に向けて強力な基準の設定」
「放課後児童健全育成事業の抜本的な見直し。放課後児童クラブを「事業」(任意)ではなく「施設」(義務)とする法改正」
「小1の壁、夏休みの壁などの問題の根本に横たわっている職員不足、その原因となる職員の劣悪な雇用労働環境の改善のために補助金(運営費部分)の大幅増額」
「放課後児童クラブに関わる資格の大幅強化による従事者の資質の引き上げ。資格の国家資格化または新たな国家資格の創設」
「参入する民間企業への管理監督の強化。予算の適切な分配。補助金交付事業者が獲得できる純利益額の上限設定」
「放課後児童クラブの事業の継続性を重視し原則非公募とする趣旨の徹底、もしくは公募または指定管理者選定に用いる審査基準に国の指針を示し、地域における事業の質の評価の設定(10月10日掲載)

・高年齢者の求人応募者には、体力的なこと、運動面でのことをしっかりと確認した上で採用することが欠かせせないことと、採用した場合はどの程度まで子どもたちと一緒に体を動かして遊ぶことができるかを把握することが、事業運営者に求められます。もちろん、子どもとの遊びは屋外で体を使った遊びに限定されません。室内で体力を使わず知力を使った遊びだってできます。そういうところを、体力面でどうしても厳しい高年齢職員に担ってもらうなど、仕事の分担を考えることは現場職員の知恵です。夏場など、特に体力が必要で、かつ、遊びの時間が長くなる時期においては、学生など若い世代のアルバイト、補助員を積極的に採用して、体力勝負の部分は10代や20代の補助員に任せる、という年齢構成においてバランスの取れた職員採用をすることも、事業者が心得ておかねばなりません。 (10月11日掲載)

・ストレスチェックは、児童クラブの事業者にとって、職員のメンタルヘルスを維持するために有効な方策です。すべての事業所に導入が義務化となることは大歓迎です。これによって、児童クラブの事業者は規模に関わらず、職員のメンタルヘルス面の不調の度合いを定期的に把握し、必要なときに必要な手段取ることができます。(10月12日掲載)

〇3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは10月6日から10月12日まで26の市区町村を紹介しました。(紹介済み871市区町村/全1741市町村)
福岡県須恵町
山口県周防大島町
福島県須賀川市
埼玉県杉戸町
東京都杉並区
高知県宿毛市
長野県須坂市
高知県須崎市
和歌山県すさみ町
神奈川県逗子市
石川県珠洲市
三重県鈴鹿市
静岡県裾野市
北海道寿都町
北海道砂川市
東京都墨田区
岩手県住田町
兵庫県洲本市
長野県諏訪市
京都府精華町
愛媛県西予市
新潟県聖篭町
岐阜県関市
岐阜県関ケ原町
新潟県関川村
東京都世田谷区

〇インターネット上で扱われる、放課後児童クラブに関する質問や疑問に、運営支援の観点から回答する記事を掲載しています。10月12日までに掲載した記事は次の通りです。
学童保育所の子ども達の暴言がひどすぎます。(10月6日)
放課後児童クラブの職員数を減らせませんか?児童数人なら職員1人でいいと思いますが。(10月7日)
学童保育での子どもの叱り方について、どのように考えていますか?(10月8日)
夏休みなど短期利用ができない放課後児童クラブがあるのですか?(10月9日)
(衆議院選挙編)放課後児童クラブの位置付けの抜本的な改善が必要です(10月10日)
(衆議院選挙編)小1の壁の解消はもちろん、大規模クラブの解消もセットで訴えてください(10月11日)
(衆議院選挙編)放課後児童クラブ職員の厳しい雇用労働条件の改善を訴えてください(10月12日)

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 弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録を目指します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。

 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文は出版社「寿郎社」さんへ直接メールで、または書店、ネット、または萩原まで直接お寄せください。お近くに書店がない方は、アマゾンや楽天ブックスが便利です。寿郎社さんへメールで注文の方は「萩原から勧められた」とメールにぜひご記載ください。
(関東の方は萩原から直接お渡しでも大丈夫です。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください!事業運営資金に困っている非営利の児童クラブ運営事業者さんはぜひご相談ください。運営支援として、この書籍を活用したご提案ができます。)

※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習、取材対応が可能です。運営事業者に第三者の有識者理事・監事で加わることで運営を支えることが可能です。「学童保育とは、こういうところ」という市民、保護者向けの講演や、放課後児童クラブについて行政担当者・議員への勉強会講師のご依頼、大歓迎です。学童保育に関するどんなことでも、まずはお問い合わせください。
 メールアドレスは、info@aiwagakudou.com  になります。